ジャンプを買うためにニート脱した俺が
2018年に終了したジャンプの短期打ち切りマンガを感謝の気持ちを込めてまとめます。
シューダン!
作・横田卓馬 2017年28号~2018年6号・全28話 単行本全4巻
明らかにジャンプっぽくないと言われていた『背すじをピン!と~鹿高競技ダンス部へようこそ~」の横田先生の新連載。
サッカー王国と呼ばれる静岡で少年団に所属している小学6年生・桜田創始は、チームメイトと一緒になんとなくサッカーを楽しむノンガチ勢! そんな少年団にある日、女の子七瀬晶が入団することになり、創始とチームの心に火をつける。連載は小学生編、高校編の2部構成となっている。
「背すじを」の舞台と同じ静岡で、主人公の少年時代のチームのコーチは「背すじを」にも登場していたり、八巻先輩の弟がライバルチームで出てきたりと、同一の世界観であるようです。
ヒロイン七瀬が一緒にプレーし、なおかつチーム1のテクニシャンという設定が斬新。一応ヒロインもサッカーをするってマンガはあるにはあるんですが(ホイッスルやエリアの騎士など、しかし一緒に公式戦にでるような描写はない)が一緒に試合して、相手からラフプレーを受けたのをトリガーに創始が発奮するシーンなんかはオジサン心をくすぐるものがありました。また前作からも言われていましたが、横田先生の描く女の子がかわいい。前作でもおしとやかなリオ先輩と勝ち気な秋子が人気でした。今回の七瀬ももちろんかわいさマックスで、ジャンプで一番かわいいヒロインとか言われていました。サッカー以上にあざとさの才能があると2ちゃんねるでもりあがっていて、しょぱんも激しく同意したのを覚えています。早期連載で終わったのは、強力なライバルキャラがでてこなかったことや鬼門であるサッカー漫画である点などが挙がりそうです。
クロスアカウント
作・伊達恒大
2017年29号~2018年7号・全28話 単行本全4巻
裏垢を始めたら実は憧れのアイドルと仲良くなるという全てのオタの夢を漫画化したお話。
超地味でクラスでは空気扱いの高校生・玉梨大地。唯一、本当の自分を出せるSNS上で、大地はとあるアカウントと出会い!? 匿名のまま交わされる言の葉が紡ぐ、運命を超えた恋物語が今始まる──。
主人公の玉梨くんが裏垢で仲良くなったのはスーパーアイドル菜乃花でお互いの素性を知らぬまま交流を重ねる、一方玉梨は幼馴染で学校一の美女真央ちゃんにも思いを寄せられる…はい。全ての童貞の夢が詰まってる作品ですな。もう一つのラブコメ「僕たちは勉強ができない」が良作に見えるほどでした。いいところをあげるとすると伊達先生の画力の高さですね。とくにサービスシーンは中学生を喜ばせたでしょう。いい原作がつけば大化けするかもしれません。
フルドライブ
作・小野玄暉 2017年47号~2018年12号・全16話 単行本全3巻
かつて卓球王国・中国が、世界で唯一コピーを作れなかった天才ドイツ人選手がいた。その数十年後、現代──物語はドイツから日本へと渡った小柄なクォーターの少年と、日本の天才卓球少女との出会いから始まる。熱血王道卓球物語、ここに開幕!
「卓上のアゲハ」以来の卓球漫画。卓球大好き主人公、玉城弾がヒロインのスーパー卓球少女、白石真凜ちゃんと出会い、強豪校に入学するところから物語は始まります。
卓球漫画、今回も早期打ち切りとなってしまいました。画力もそんなに悪くないし、好感がモテる主人公。マイナス要素はそんなにないように思えます、がしいていえば突き抜けたものがなかったのが早期打ち切りの要因だったのではないでしょうか。長期連載されたスポーツ漫画といえば「テニスの王子様」が高名ですが、あのくらいの突き抜けたインパクトがあればもう少し続いたのではと感じます。そもそもジャンプでスポーツ漫画をあてるのは至難の業です。ここ10年でも「黒子のバスケ」や「火ノ丸相撲」くらいしか思いつきません。
ゴーレムハーツ
作・大須賀玄 2017年48号~2018年12号・全15話 単行本全2巻
人の命令に従うだけの魔導人形。けれど三流の魔導学師・レメクが作ったゴーレムのノアは、なぜか意思を持ち、自由に動き回り…。レメクを世界一だと認めてほしいノアが巻き起こす、魔導ファンタジー開幕!!
王道漫画といえば王道漫画ですが、ほとんど印象に残らず。まだ大賀先生の経験値が足りていないように思いました。しかしダ・ヴィンチニュースでは早期打ち切りを嘆くページも作られ一部のファンを掴んだようです。今後に期待。
“2018年2月19日(月)発売の『週刊少年ジャンプ』12号で、ファンタジー漫画『ゴーレムハーツ』が完結。「こんなに早く終わるなんて信じられない!」「読み切りの頃から大好きだったのに…」と悲しみの声が相次いだ。
同作は、所有者の命令に従って動く人形“ゴーレム”が存在する世界の物語。主人公・ノアは魔導学師・レメクが生み出したゴーレムなのだが、ほかのゴーレムたちと違って心を持った珍しい存在だった。ノアは親のように慕うレメクを世界一の魔導学師にするため、エイルという世界屈指の魔導学師に弟子入り。4年間の修行を経て魔導学師の試験をクリアし、世界魔導学師連盟に所属して世界初のゴーレム魔導学師として活動を始めたのだった。
作者の大須賀玄は、同作で『ジャンプ』連載デビューした新人漫画家。「独特な世界観と個性的なキャラクターで他にはない面白さ」「力押しで解決していくノアのスタンスが好き」「ゴーレムのデザインが個人的に超お気に入り」と読者から絶賛の声が上がっていた。最終回を見届けた人からは感動と労いの声が数多く寄せられている。“
ダ・ヴィンチニュースより引用
BOZEBEATS
作・平野稜二 2018年7号~2018年20号・全14話単行本全2巻
戦う僧侶漫画。ブリーチが終わったのでオカルト系バトル漫画を編集が望んでいたのかもしれません。その後連載がはじまった呪術廻戦があたっています。
1話のカラー絵なんかは圧巻で画力は全く問題なかったと思います。掲載位置が5週連続で最下位だったとか、唐突の終わり方だったとかにちゃんねるでは結構話題になっていました。
ジガ -ziga-
原作・佐野ロクロウ
漫画・肥田野健太郎 2018年16号~2018年30号・全14話 単行本全2巻
ジャンプでシン・ゴジラとALL YOU NEED IS KILLみたいな漫画始まったと思ったら打ち切られてました。内容も実はシン・ゴジラではありませんでした。主人公が実は正体が大怪獣で自分の存在意義、自我に思い悩む的な内容でした。話が全体的に暗くて悲惨だったのが読者受けしなかった理由だと思います「クロガネ」「ものの歩」の池沢先生の新作。これまたジャンプでは珍しい考古学冒険モノ。
ノアズノーツ
作・池沢春人
2018年15号~2018年38号・全22話
主人公ノア博士と歴史嫌いのJKミライが世界の終わりを食い止めるために世界中を冒険します。敗因はただ一つ。ヒロイン、ミライのサービスショットがない!!これにつきる。前作「ものの歩」ではツンデレヒロインみなとさんのセクシーシーンに大きな反響があり打ち切りを惜しむ声が多くありましたが、今回のヒロインは見えそうで見えない。読者を生殺しにし続けたのが悪手でした。池沢先生は漫画よりもツイッターの方が面白いので気になるかたはチェックしてください。
紅葉の棋節
作・里庄真芳
2018年24号~2018年40号・全16話
将棋漫画。超攻撃的棋風で竜王あと一歩まで迫りながら早逝した天才棋士の弟が天才棋士の弟子の上流棋士の弟子になり才能を開花させていく物語。藤井聡太七段ブームにのかって始まったであろう今作ですが、予想通り早期打ち切りとなってしまいました。早逝した兄貴は超攻撃型の棋風に対し主人公である弟の紅葉は守備的な棋風で戦うというスタイルが斬新だったのではないでしょうか。将棋はよくわかりませんが、ものの歩の方がシコリティが高いのは確実です。
キミを侵略せよ!
作・稲岡和佐2018年25号~2018年41号・全16話
ゆるいギャグ漫画。人間に擬態して暮らしている宇宙人と彼が絶対人間じゃないと信じてカマチョしてくるJKのお話。すいません。読み飛ばしてほとんど印象にありません。
田中誠司
作・天塚 啓示 2018年30号〜50号
高3にもなって遊んでばかりの時岡長人の前に、突如現れたスーツ姿の男・田中誠司。彼は、20年後大企業の社長になった時岡を守りに未来からやってきた秘書で!? 襲いかかる敵と田中による命懸けの護衛を受け、時岡は会社を立ち上げ未来を変える社員集めをすることに!!
ターミネーター2のパロディ漫画。未来のスーパー社長の時岡(作中は高校生)がジョン・コナーで秘書の田中誠司がシュワちゃん、時岡の命を狙って未来から的がやってくるんだが敵組織がスカイネットというところ。敗因は画力の低さに尽きると思います。コマ割りが異様にでかい、表情のデフォルメが多すぎる。コロコロコミック臭ぷんぷんしてました。
アリスと太陽
作・凸ノ 高秀
2018年31号~51号
新時代ボーイ・ミーツ・ガール音楽譚開幕!!
音楽が好きで、ひとり部屋で曲を作り続けていた少年・太陽。音楽が好きで、ひとり歌の道を進もうとしていた少女・アリス。そんな二人が運命の出会いを経て、物語は動き出す!目指すは「世界征服」。新時代のボーイミーツガール音楽譚が少年ジャンプに登場!
アメリカ帰りのボーカリスト・アリスと小室哲哉的才能を持つけどナード気質で引っ込み思案の太陽がユニット組んで音楽活動に励むお話。これ、ショパン的には大ヒットだったのよ。アリスちゃんかわいいし、軽音部の顧問の先生の毒舌ぶりが絶妙だったのよ。「脳みそに杏仁豆腐つまってるんですか?」とか。テコ入れで新キャラ投入したりしたけど、結局順位は上がらず打ち切りに。しかし、特にこれが悪いといった点は見あたらず、経験不足、若さゆえの打ち切りだと信じたい。凸ノ先生の次回作に期待。
まとめ
何歳になってもジャンプから離れることはできない。
今年も多くの漫画に出会ったが、一方で多くの漫画を見送ってきた。たまにでいいから、打ち切られた人たちのことをおもいだしてください。
2019年もジャンプに注目しましょう。